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2009年3月29日 (日)

2009年3月アイビー随筆

アイビー随筆  「雛祭り」 
       37年理学部卒 大内 建二
    
 私には二人の姉と一人の妹がいる。そのために三月が近づくと我が家の座敷には毎年雛段が飾られた。
 悪戯盛りの私にとってはこの雛飾りが極めて魅惑的であった。お内裏様とその下の段の右大臣と左大臣が腰にさしている太刀が魅惑の的であった。
 ある日この禁断の太刀に触れ柄を引くと、何と中身の刀身があらわれたのだ。これには驚いた。早速右大臣の太刀の刀身でそばの襖をつついいたら、プスリと突き刺さったではないか。
 ところがギラリと輝いた刀身は単なる薄くて細い鉄片。刀身はぐにゃりと曲がってしまった。子供心に「大変なことになった」と思い、苦労して何とか真っ直ぐに直したつもりだが、刀身は簡単には「元の鞘には収まらない」。
 苦労して戻し、知らんぷりしていたが、母親はこれを予期してかちゃんと調べていた。大目玉を食らうと思ったが何とか小目玉くらいで済んだ。
 こんな状態だから五月人形が無事であるわけなどない。弁慶や新田義貞などの刀は当然のことながら刀身はひん曲がったまま。長刀の刀身も曲がっている。鎧の裾などは刀で突き刺され穴が空いている。
 雛祭りが近付くと今でも刀をひん曲げた時のあわて方を思い出す。

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