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2009年12月14日 (月)

2009年12月アイビー随筆

アイビー随筆  「パン」 

                  37年理学部卒 大内 建二
 
 上杉の勝山公園の道路を挟んだ向かい側の角に、「石井屋」というパン屋がある。一階がパン売り場で奥がパン工房になっている。そして二階は買ったパンが食べられるように喫茶室になっている親切な店だ。何時行っても客が一杯で繁盛している。味が良いという評判を聞いて遠方からも買いに来るという。
 人に教えられて時々買いに行くが確かに美味しい。ふっくらと焼かれたイギリス食パンの味は絶品だ。
 パンと言えば私には強烈な思い出がある。昭和25年(6年生の時)の春から東京では完全給食が始まった。「完全」とは言っても内容はパン、牛乳、一皿の粗末なオカズ。これでも当時としては画期的なことであったそうだ。しかし食べさせられる我々にとっては相当に「我慢のならない」代物であった。
 牛乳は進駐軍払い下げの不味い脱脂粉乳。オカズは覚えている限りほとんどが「もやしの炒め物(あんかけ)」であった。この二つは食糧難の時代でありながら、本当に不味かった。そして不味さの極め付けがパンであった。
 小型のコッペパンは、どうしたらこんなに不味く作れるのか子供心にも不思議なほどの不味さであった。
 何としても食べなければならなかった我々は一計を案じた。パンを三つに分け、これを不味い牛乳に浸し、「味わうことなく一気に飲み下す」ことであった。
 現在でも小学校と中学校の同期会は続いているが、何故かこの給食の不味かったことが何時も話題に上る。しかしそれは懐かしい思いでとしてである。

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