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2011年4月25日 (月)

2011年4月アイビー随筆

アイビー随筆 「食糧獲得作戦」  

        37年理学部卒 大内建二

 今回の地震の発生直後から、仙台市内では大げさに言えば食糧獲得の一斉行動が展開された。コンビニやスーパーの大半は店内が壊滅状態で、営業は突然のストップ。
 買い先を失った市民は様々な場所へ向けて奔走した。店内を破壊されたほとんどのスーパーは、販売可能な商品の店頭販売を始めたが、それは長くは続かない。市民はあっちのスーパーこっちのコンビニと、食料品の買い出しに奔走した。
 我が家も例外ではなかった。米を始め予備の食材で何とか1週間は過ごせそうだが、その先がない。「そのうち何とかなるだろう」と言ったら独り身の娘が「ダメ! すぐに買い出しに行くからね」。
 彼女は勤務先の愛宕橋ビルまで自転車通勤をしているすこぶるバイタリティーあふれる人物。地震の翌日と翌々日は休日だったので、朝には自転車でどこかに吹っ飛んで行ってしまった。
 昼過ぎに帰ってきた彼女は両手いっぱいに、卵20個、ジャガイモ25個、インスタントカレーやシチューの素10箱、ほうれん草とチンゲン菜各六束、豚バラ肉何と2.5キロ、驚いたことに揚げたてのコロッケ、メンチカツを12個も獲得してきたのだ。何たる娘!
 翌日の日曜日も朝から自転車で飛び出していった。今度は米5キロ、パスタ数種類、カセットコンロのボンベ6本、乾電池各種合計12個、缶詰各種にニンジンと大根数本。
 彼女曰く。「昔からある自動車が入りにくい商店街に行くと結構物があるよ」。
 月曜日から通勤が始まったが、会社の東京本社から応援部隊が大量の食料とともに現れたのだ。これら食料は社員に均等に分配されたのだが、それから3日間、毎日娘は沢山の緊急食料と共に帰宅した。各種缶詰、インスタントラーメン、カップラーメン、チーズ、バター、パック入りご飯、各種レトルト食品。こんなにどうする?
 まだ続きがある。ユーパックや宅配便が解禁になると同時に東京や千葉の知人友人兄弟から段ボール箱8箱が届いた。中身は最早言うまでもない。これまでと同様の食料品。お陰で我が家は小さな食料品店が出店出来そうなほどの食料品が溜まってしまった。
 これらを近所に住む姉貴や姪どもに分配しないと、食料品に埋められそうだ!

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コメント

大内先生のアイビー随筆「食糧獲得作戦」を拝見して元気がでました。よもや老生の生きてるときにこんな大震災に遭遇するなどとは夢にも思っていませんでした。願わくば余震の終焉を祈る心境です。
 実は陸前高田市で従弟・妹が亡くなり痛恨切なる心境です。でも大内先生の商船関係作品を再読すると活力が沸いてきます。

投稿: 菊池 | 2011年4月26日 (火) 17時24分

4月のアイビー随筆で「食糧獲得作戦」と題する一文を書きましたが、これに対し菊池氏という見知らぬ方からコメントを頂きました。
 実はこの方は小生の著書の愛読者の一人でありまして、戦時中から戦後にかけて大手海運会社の貨物船の船舶通信士として多くの苦難を乗り切られてきた方です。仙台市内にお住まいになり小生とも近しくさせて頂いており、小生の作品に数々のヒントを下さった方です。
 まさか菊池氏がアイビー随筆を読まれておられるとは思いもよりませんでした。

投稿: 大内 建二 | 2011年5月 5日 (木) 17時40分

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