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2012年5月26日 (土)

2012年5月アイビー随筆

アイビー随筆 「ナイルさん」 37年理学部卒 大内 建二

 私はカレーが大好きだ。結婚以来我が家のカレーは私が作っている。これには訳がある。社会人になってすぐ当時ではまだ珍しかった東京のレストランを紹介する本を買った。
 その中で紹介されている一つのレストランに「ナイルレストラン」があった。銀座三原橋交差点の傍にあるそのレストランは今では東京では超有名なインド料理店になっているが、当時はまだあまり知られていなかった。
 早速ナイルレストランに行ったが、そこで出されるチキンカレーと店主の初代のナイルさんの気さくな人柄にひかれ、その後何回も通うことになった。店が空いている時にはナイルさんがわざわざ私のテ―ブルの椅子に座りこみ、インドカレーの作り方を教えてくれた。
 結婚して家内がカレーを作ろうとした時、私がナイル式カレーを作ることになった。本場のさらさらしたカレーに近いカレーが出来上がった。本当に美味しかった。
 この店主のA・M・ナイルさんはかつてのインド独立青年党の闘士で、イギリス軍から追われていた。彼は日本に亡命し影ながらインド独立に貢献していたのだ。
 戦後彼は日本に残り日印友好のために活動を開始したが、その一つのよりどころとしてナイルレストランを開店したのであった。
 日本政府から勲章を授与され、30年前に故郷のインドのケララ州に帰った。そして80歳で亡くなった。
 現在のナイルレストランはナイルさんの長男が受け継いでいる。彼は東京生まれで生粋の江戸っ子のような気風の良さを持っている。彼は場所柄か猛烈な歌舞伎ファンで、その知識は並の日本の歌舞技ファンの及ばないところである。

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