« 新春の集い「2次会」 | トップページ | 2013年3月アイビー随筆 »

2013年2月22日 (金)

2013年2月アイビー随筆

アイビー随筆 「奇跡の日」 

           37年理学部卒 大内 建二

 小説家であり登山家の深田久弥が名著「日本百名山」を著したのが昭和39年。出版以来既に五十年の歳月が流れているが、本書の人気は未だに衰えることがなく、日本の登山好きの人々のバイブルにすらなっている。この著書に紹介されている日本の百の山々は、彼の独断と偏見で選ばれたものであるが、ここで紹介されている山々は今や日本を代表する名山になっているのだ。 
 実は仙台から東京まで新幹線に乗ると、ここで紹介されている中の18の山々を眺めることが出来るのである。しかしそれは天候に恵まれても、よほどの条件がそろわなければ(空気が乾燥した快晴の日)見ることは
出来ない。
 私は仙台に移り住んでから丸14年になるが、この間に仙台と東京を新幹線で220往復以上している。しかし18の名山全てが見えたことは一度もなかった。
 今年の1月5日、快晴の中仙台駅6時25分発の「はやぶさ」に乗り東京に向かった。「今日こそは」の思いで進行方向右側の席に座り、1時間30分の間、顔を窓にピタリと寄せていた。
 この日は東京に到着するまで空気の澄んだ快晴が続いた。そして遂に奇跡が起きた。18座の中でも最も見ることが困難な八ヶ岳連峰と草津の四阿山(アズマヤサン)が見えたのだ。これまで夫々片方だけを一度だけ
霞の中にぼんやりと見たことがあったが、これほど鮮明に見えたのは初めてであった。
 西上州の山並みの後ろに白銀に輝く八ヶ岳の尾根を発見した時には、それこそ興奮一杯であった。列車は小山付近を通過中であった。そして右手奥に見える浅間山の後ろに標高2200メートルの四阿山が見える!
 利根川の鉄橋を渡り切るまで見えた。そして進行方向前方には雪に輝く素晴らしい富士山の全貌が姿を現している。お正月だ!
 感激の余韻に浸る中、列車は東京駅のホームに滑り込んだ。

|

« 新春の集い「2次会」 | トップページ | 2013年3月アイビー随筆 »

アイビー随筆」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/510903/56783643

この記事へのトラックバック一覧です: 2013年2月アイビー随筆:

« 新春の集い「2次会」 | トップページ | 2013年3月アイビー随筆 »