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2015年10月

2015年10月13日 (火)

2015年10月アイビー随筆

アイビー随筆 10月  「菊」   

            37年理学部卒 大内 建二  

 今年もはや10月に入る。歳をとると1年が経つのが実に早い。1週間や1ヶ月がまるで束になって襲って来るようである。

 小学生の頃は1年の経つのがやけに長かったような気がする。 ただ短かったのが夏休みであった。8月も半ばを過ぎ蝉の声にツ クツクボウシの声が混じり出すと、夏休みが終わりに近いことを 思い出させる。このセミの声を聴くと「宿題は終わったか?」と 子供たちに言っているようで忙しくなった。

「宿題の終わりを急かすホウシゼミ」(小生の駄作)

 あっという間に10月である。私が10月で思い出すのは「菊 の花」である。何故だかわからない。子供の頃に通学路に沿った 大きな農家の庭先や、畑の畦道に群れて咲いていた小菊の印象が 強かったのかもしれない。菊は私が最も好きな花である。

 かつて会社の札幌支店に勤務していた時、帯広の得意先の生コ ン会社の社長が入院したので、出先の途中でもあったので病院に 見舞いに行ったことがあった。病名は「胃癌」であった。

 夕方、病院近くの花屋に立ち寄り、少しでも病室を賑やかにし ようと思い花束を持ってゆくことにした。店員が「何のお花にし ますか?」と聞いたので、「沢山の菊で花束を作って下さい」と 答えた。その途端に店員は「お客さん。患者さんがとても悲しみ ますよ!」と答えたのだ。私は咄嗟にはその意味が解らなかった が、店員の説明で納得した。菊は本来は見舞いには不適当な花で あるそうだ。なるほど。

 でもやはり菊は好きである。毎年10月に福島県の二本松城跡 で開催される菊人形展は一見の価値がある。

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