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2019年1月

2019年1月 4日 (金)

2019年1月アイビー随筆

アイビー随筆1月号

 アイビー随筆「お正月」

               37年 理学部卒 大内建二

 「あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します」

で始まる年賀状も近年は減少の一途をたどっているとのこと。年賀状を出さない人の大半は若い世代なそうであるが、彼らはわざわざ面倒な賀状を出さなくとも、携帯のメールで「あけおめ」で済ますことが出来るのだ。時代は大きく変わりつつあるのだ。ところが最近では高齢者が年賀状を止める宣言の、「終活年賀状」というものまで現れたそうである。

 近年人々は字を書かなくなった。携帯でもパソコンでも指先を使えば「字を書かなくとも字が書ける」のだ。しかし弊害は大きい。字を書かなくなった代償は「書く字が著しく下手になっている」ことにつながる。

かく言う私も例外ではない。以前であれば一度に何万語もの字を原稿用紙に書かなければならなかったことが、指先チョイチョイで代用できるのである。「それでは駄目じゃん」と言われても仕方がない。

 大体お正月の様相が全くの様変わりである。今は凧揚げや羽根つきなどをやる子供など全く見かけない。お正月料理にしてからがそうだ。デパートやスーパーに頼めば大みそかまでにはおせち料理が届く。主婦にとっては誠にありがたいことだが、その内容は昔懐かしい純日本風の料理が激減しているのだ。主流はハム、ソーセージ、ローストビーフ、鶏のから揚げ

等々,我々の大学生の頃であれば“やせ我慢”して「ケトウ(これは明治時代に生まれた西洋人を指す用語。今では差別用語として使えない)の食い物だ」と蔑んだであろうが、その半面食欲を注がれる食べ物なのである。このケトウの食べ物が主流になった反面、主婦たちは田作りや煮物が出来なくなった。

 仙台の正月料理といえば「ナメタガレイ」が定番であるが、これも主流になったのは昭和50年代に入ってからのようだ。それまではキチジやメヌケの煮物が主流であったはずである。しかし現在ではこの二つは「ナメタ」より遥かに高価な食材になっている。私などはここ何年も食べたことがない。平時でもアジくらいの大きさのキチジが目の玉が飛び出るほど高価になっている。

 仙台の正月料理はクルミ餅や納豆餅そしてずんだ餅で十分ではないか。そういえば杵と臼で餅を搗く光景は余程のイベントでない限り、一般の生活からは消え去っている。餅は全て機械でつかれたものである。食感に何となくザラザラした感じの残る「臼・杵」コンビの餅が食べたい。

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